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チュータ日誌

チュータのひとりごと 第212回 (入寮式挨拶)

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毎年,入学式の前に入寮式が行われますが,今回はその式での挨拶を掲載しましょう。

 

入寮おめでとう。入学式で式辞を述べることになっていますので,簡単な挨拶にさせていただきます。

学校説明会や,入試説明会で,寮生活の最大の魅力は「同じ釜の飯を食う」ことだと,わたしはいつも述べています。

 「同じ釜の飯を食う」ということは,単に食事を一緒にとるという意味ではありません。そうであれば,レストランで食事を取ることだって「同じ釜の飯を食う」ことになってしまいます。

 「同じ釜の飯を食う」ということは,皆さんが,足りないところを補い合い,協力し合って,自分の夢の実現に向け,共に生活をおくるということです。

その中で芽生えた友情を育み,一生付き合える友人ができれば,それこそが寮生活における最も大きな収穫の一つだとわたしは考えています。

中学の担任をしたときに,友人ができなくて困っている寮生がいました。どのようにしたら良いのかと面談で尋ねられた時に,わたしは次のような言葉を思い出しました。それは,「物はみな低きに集まる。」という言葉です。そこで,そこにあったファイルを斜めにして,机上にあった鉛筆や消しゴムを上から転がして見せました。当然,鉛筆も消しゴムも斜めにしたファイルを滑りおちて,机の一点に集まりました。それだけでは理解できていない生徒に向かって,この鉛筆や消しゴムと同様に,実は人間も心の低い(=謙虚で偉そうぶらない)人の周りに集まってくるのではないか。プライドをちょっと下げて,自ら周りの生徒に声をかけるようにしてはどうかと言ったら,その生徒はにっこり笑って,うなずいてくれました。

素晴らしい友人を見つけて,厳しくも楽しい学校生活を送ってくださることを願って簡単ではありますが,入寮式の挨拶とします。

 

寮務部.JPG

入寮式でドミニカンセンターで行われました。寮務部の教員の紹介の様子です。

話を聞く.JPG 

生徒たちは緊張して話を聞いていました。


2013年1月

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