台風の接近について述べたが,香港では台風のレベルをシグナル1,3,8,9,10の5段階で表示するようである。この日の朝の情報ではシグナル3であったが,途中でシグナル8になりそうだということで,小,中,高の校長が集まって協議した結果,午後3時で授業を打ち切り,生徒を全員帰宅させることになった。小,中,高の校長とフランシスコ神父様が生徒たちを帰宅させる相談をしている写真を,滅多にないシーンであろうと思われるので掲載しておく。ちなみに,幼稚園はシグナル3で休園になるため,この日,幼稚園生は登園していなかった。
夕食は市内のレストランで中華料理を御馳走になった。その席に県民文化会館で行われた本校の創立50周年の記念式典に来賓として祝辞を述べてくださった聖ドミニコ会ロザリオ管区長,ボニファシオ・ソリス神父様が出てくださり,神父様の英語の祝辞を日本語に通訳させてもらったことを懐かしく思い出した。神父様も当時のことをよく覚えていてくださっていた。
翌日はマカオにあるサオ・パウロスクールを訪問する予定になっていたが,台風の進路が気になった。ホテルでNHKの英語放送のチャンネルがあったので,ニュース番組を注意して見たが,香港の台風のニュースはほとんど流れることはなかった。世界の天気で台風の進路が出ていたが,ほんの一瞬の映像でよく分からなかった。仕方がないので,日本の家族に電話をしてインターネットで台風の進路について調べてもらった。その結果,暴風域には入らないという予想ができたので,マカオに向けて出発できそうだとほっとした。翌朝,まだかなり強風が吹いていたので,マカオ行きの高速船が欠航になっているのではないかと心配しながらホアン理事長と港に向かった。港は乗船客でごった返していた。わたしたちが到着する直前まで船が欠航しており,やっと出航が可能になったというのである。わたしたちは30分ほど待って,マカオ行きの高速船に乗船できた。
マカオには高速船を利用すると香港から約1時間で到着する。海全体が黄土色になっていたのには驚いた。台風で海底の砂が巻き上げられたのではないかと想像したが,もしかしたら間違っているかもしれない。
マカオに到着するとアレハンドロ神父様が港で出迎えてくださった。台風のため午前中は休校で午後2時から生徒が登校してくるという。
授業を打ち切るかどうか相談している時の様子です。
神父様方との夕食です。
香港の港です。
マカオ行きの船です。