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チュータ日誌

チュータのひとりごと 第240回(聖カタリナ学園光ヶ丘女子高等学校「降誕劇」(2))

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 宝塚の歌劇を見て素晴らしいと深い感動を覚えたことはあるが,涙まで出ることはなかった。しかし,光ヶ丘女子高校の降誕劇では,公演が終わっても,涙が溢れて仕方がなかった。高校生が自分のすべての力を出し切って,懸命に踊り,歌い,演奏する姿に心打たれた観客が多かったことは容易に想像できる。観劇していた光ヶ丘女子高校の在校生も感動のあまり席を立つことができない者が多くいた。このことが,降誕劇が言葉で表現できないほど,いかに素晴らしいものであったかということを物語っているのではないだろうか。

 わたしも,劇の終了後,しばらく席を立てなかった。舞台の演技と舞台下の演奏の余韻をもう少し味わいたいという気持ちになったからである。

 そうこうしているうちに,帰りの飛行機の時間が迫っていることに気付き,中山校長先生にお礼の挨拶をして東岡崎の駅に向かった。

 この降誕劇を見て,これと同じようなことを愛光学園で行うことは不可能であるにしても,いくつか参考になったことがある。

本校でも文化祭のフィナーレや体育大会の高3アトラクションで,生徒たちが真剣にダンスや寸劇に取り組んでいる。そのときの生徒たちの顔つきは真剣そのものである。特に演出も脚本もダンスの振り付けも自分たちだけで創作する体育大会の高3アトラクションは数分間の出し物であるが,毎年いろいろな工夫の跡が見られる。本校の生徒たちがこの降誕劇を見たら,自分たちの演出の参考になるのではないかと思った。もちろんスケールの違いに圧倒されてしまうことは言うまでもないことであるが。

また,本校の音楽部の生徒がこの降誕劇を見たら,かなり刺激を受けたに違いない。更にそのような活動が,本校で最も大切にしている学習にも良い影響を与えるのではないかと思われる。その点で,今回音楽の小田倫史教諭がこの降誕劇を観劇したことは,今後の音楽部の活動にとって大いにプラスになるにちがいないと期待している。本校のように,少ない部活動の時間ではあっても,それをうまく使えば,より充実した学校生活を送ることができるのである。

他校を見学して思うことは,他校の良い点をどのように自分の学校に取り入れるかということである。学校にはそれぞれの歴史と校風がある。つまり変えてはならない建学の理念がある。その伝統を守ることが最も大切なことではあるが,他校の良い点を参考にして,自分の学校に合うように形を変えて導入することも必要である。伝統と変化,「反対の合一」から素晴らしいものが創造されていくのは,人間の歴史を振り返ってみるとよく理解できることであろう。 おわり


2013年1月

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