一昨年(平成20年)の9月22日~9月25日の日程で,聖ドミニコ会が経営をしている香港のRosaryhill School とマカオのサオ・パウロスクールを理事長と共に訪問したことについて,以前の「チュータのひとりごと」で取り上げた。
実はこの訪問の後に,台湾にもドミニコ会が経営する同様の中・高一貫校があるので,訪問をしてほしいという要望が理事長からあった。
香港,マカオのケースと同様,こちらが休日で訪問校が開校日でなければならない。結局,昨年の12月27日(日)に出発して,30日(水)に帰国する計画に落ちついた。台湾では旧正月を大切に考えているので,12月末は普通どおりの開校期間で,日本の冬休みに該当するものはない。
今回も松山,羽田,成田経由で台湾の高雄(カオシュン)に向かった。高雄へ向かう飛行機は満席で,横に二人が並んで座る空席は残っていなかった。わたしは窓際の席で隣のシートには台湾人の青年が座っていた。最初は,日系の方だと思ったので,日本語で話しかけてみた。というのは,機内食が出されても,手をつけないので,どうかしたのかなと思ったからである。「日本語は分かりますか。」と聞いたところ,反応がないので,英語で話しかけると返事が帰ってきた。この青年は父親の仕事の関係でブラジルに住んでいて,休暇で妹と一緒に台湾に帰省するところで,ブラジルから成田経由で台湾に向かっているということが分かった。食事に手をつけないのは,ブラジルからのフライトで大変疲れてしまい,食欲がないからであった。
彼は大学を終えて,すでにブラジルで就職しており,将来は母国台湾で仕事につきたいと言っていた。高雄まで4時間を超えるフライトであったが,彼との会話がはずみ,それほど長い時間には思えなかった。日本には経由で立ち寄るだけで,どの地域も訪問をしたことがないと言ったので,ぜひ四国の松山へ来てくださるようにと伝えて別れた。わたしは四国を外国の方に紹介するとき,英語で,「日本は4つの大きな島に分かれています。北海道島,本州島,四国島,九州島で,わたしは四国島の出身です。」と述べることにしている。残念ながら四国を知っている人は少ない。東京と京都はほとんどの人が知っているのだが,その他はほとんど知られていないと言ってもよいのではないかと思うほどである。