到着は現地時間で午後10時を過ぎていた。滞在するホテルは高雄福華大飯店(ハワードプラザホテル・カオシュン)で空港からタクシーを利用した。タクシーに乗車すると,ずいぶん涼しい空気が流れてくるので,てっきりエアコンで冷房しているのだと思ったら,車の窓が全開しており,そこから勢いよく入ってくる外の空気であった。
夜の街を20分ほど走ったが,代金は300NT$(ニュー台湾ドル)で領収書をくれた。日本円で約1,000円になる。
日本を出発する際に,台湾の気候を考えて,夏用の背広を着用していたのだが,飛行機の中で上着を着ているのは,ホアン理事長とわたしの二人だけである。
しかし,現地は思ったよりも涼しく,夜は少し寒いと感じるほどであった。
翌日,ホテルで朝食を済まし,聖ドミニコ会のプルデンシオ神父様に高雄市内と,神父様が宗教を担当しているインターナショナルスクール(小学校)を案内していただいた。この学校はすべて英語で授業が行われており,学校はアメリカと同様,クリスマス休暇に入っていたために生徒たちは不在であった。プルデンシオ神父様の英語は,第2外国語を英語とする者にとって,非常に分かりやすい発音であったことが印象に残っている。
昼食はプルデンシオ神父様がスペイン料理を提供する店に案内してくださった。この店の主はスペイン人で,店内に置いてある装飾の品物はすべてスペインから取り寄せたものであるという。また,たまたまであったが,近くの大学で語学を担当しているスペイン人の教授にこの店で出会った。もちろん,パエリャをはじめ,数種類のスペイン料理を楽しんだのは言うまでもない。
夕方,ドミニコ会の司祭館を訪問し,神父様方とクリスマスの夕食を共にさせていただいた。食事の最中に手作りのプリンが出され,そのプリンにクリームを乗せようと,ある神父様がチューブ式の容器を振っていたところ,暴発(?)し,あたり一面,白いクリームが飛び散るというハプニングがあった。これぞ,まさしく,台湾におけるホワイト・クリスマスである。
このクリスマス会では,翌日に訪問予定の道明(タオミン)中学・高等学校の理事を務めているルベン・マルティネス神父様とお話をする機会があった。