翌朝,ホテルに迎えに来てくださったルベン・マルティネス神父様の車で道明中学・高等学校(St. Dominic High School)へと向かった。途中,通勤の光景を見て驚いた。モーターバイクで通勤している人たちが何とたくさんいることか。モーターバイク専用のレーンがあり,信号が青になると,40~50台のバイクが一斉にスタートする。途中で事故の光景も目にしたが,事故が起こると,そのままの状態を保存しておかなければいけないとのことであった。当然,渋滞になるのは予想できることである。
今回の訪問校,道明中学・高等学校(St. Dominic High School)に到着した。校門に入ると聖ドミニコ像がわれわれを出迎えてくれた。
校長室に通され,9月に就任したばかりの張艶華(Chang Yen Hua)校長にお会いした。張先生も英語でお話になるが,とても流暢な英語を話す女性の英語教諭も同席し,学校の説明をしていただいた。
まず,校長室の広さに圧倒された。本校の校長室の2倍くらいの広さがあり,しかも,ベランダから校庭の生徒に向かってスピーチができるようになっている。
部屋の一角に設置された電動スクリーンが天井から降りてきて,映像と音楽による学校紹介が始まった。
道明中学・高等学校(St. Dominic High School)は1955年にドミニコ会のLi An-si神父によって設立された学校である。愛光中学・高等学校の設立は1953年であるので,ほんの2年だけ本校の歴史が古いということになる。
なぜそのように設立年が近いのか,ホアン理事長から話を聞いて分かった。当時のロザリオ管区長のサンチョ神父様が日本,台湾,そして香港に学校を設立する計画を推進し,日本の愛光学園がその計画のトップになったのである。
生徒数は中学が約2,000名,高校が約3,200名で,合計すると5,200名もの生徒が在籍し,教職員数は300名を超える。学級数は中学48学級(各学年16学級),高校63学級(各学年21学級)という大規模校である。
町の中心部に,よくこれだけの土地を購入し,九つのどの建物も6~7階建てという立派な校舎を建築できたものだと感心した。
生徒の通学のために毎朝,毎夕80台の専用バスが利用されている。開校日にはラジオで,道明中学・高等学校に通じる道路の混雑状況が放送され,迂回をするようにとのアナウンスがあるという。
昼休みになると,校長室へ続々とスタッフが集まってきた。不思議に思っていると,たまたま,わたしたちの訪問日が張校長の誕生日と重なっていたのである。わたしたちも誕生日パーティーに参加し,事務長や校長のスタッフと共にお祝いをした。ケーキをいただいた後,ドミニコ会の台湾地区長である理事長,張校長,ドミニコ会の神父である事務長,そして校長のスタッフと一緒に小さなレストランで昼食(ミート&ヌードル)をご馳走になった。