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チュータ日誌

チュータのひとりごと 第285回(中学入学式式辞(2))

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先ほど朗読された,初代校長田中忠夫先生による本校の建学の精神とも言うべき「われらの信条」に記されている「世界的教養人」,そして聖ドミニコの理想とする「愛と光の使徒」の大切な資質の一つは,このような陰徳を積む行為ができることだとわたくしは考えています。

聖カタリナのCharity for Your Neighbors (隣人愛) そしてアインシュタインのWe exist for our fellow-men.「人間は他人のために存在する。」 という言葉通りに生きることのできる人間を共に目指そうではありませんか。

  「われらの信条」については,入学生の皆さんにはCLT(クリスチャン・ライフ・エデュケーション)という時間に詳しく説明する予定です。

皆さんは将来,全員が社会の良きリーダーとなってもらわねばならない人たちです。社会のリーダーは,「世界的教養人」そして「愛と光の使徒」でなければならないのです。

さて,今の輝きを失わないためにもう一つ大切なことがあります。

それは,自分の目標,つまり夢を持つことです。そして,いったん,その夢を決めたら,そこから夢の実現に向けて,一歩一歩着実に努力を続けることです。このこつこつと続けることが道を究めることに繋がるのです。「続いてこそ道」であると申し上げておきます。

 それでは,夢の実現に向けて努力を続けることが可能となる,皆さんにとっての原動力は何でしょうか。それは,今,皆さんの周りにいる友人の有形,無形の励ましと,ここ愛光学園で皆さんを担当する情熱あふれる先生方の皆さんに対する熱き思いです。

 ここにいる58期生,一人ひとりが持つ夢は異なるでしょうが,自分の夢の実現に向けて共に頑張る友人と,それをサポートしてくれる先生方の存在が何よりの励みとなるのです。友人は皆さんの宝であると思って,仲良く友情の輪を広げていってください。特に新しい友人との出会いによって,友情が芽生え,一生付き合える親友ができることが,本校に入学した大きな意味の一つであると言えるでしょう。そして,友人や先生方との交流を通して,夢の実現に向け,努力を積み重ねていただきたいと思います。

58期の皆さんの今後の健闘を心から祈っています。

 ご父母の皆様に一言,ご挨拶を申し上げます。本日の日を迎えるまでに,数多くのご苦労がおありだったと思います。ご子息・ご息女達は,皆様方の期待にみごとに応えてくれました。あらためまして皆様のご苦労に対し,敬意を表しますとともに,お喜びを申しあげます。

寮生のご父母の皆様に事分けて申し上げます。ご子息を寮に預けるに際しましては,小学校を終えたばかりの子どもに寮生活をさせることについて,ご心配や迷いがおありになったことでしょう。にもかかわらず,よくぞ,本校の教育方針に賛同していただき,入学を決定してくださいました。その勇気と決断に敬意を表し,教職員及び寮職員一同,ご父母の皆様のお気持ちを汲み取ってお世話をさせていただきます。

すべてのご父母の皆様,ご子息・ご息女達は,ご家庭の宝であるだけでなく,日本のいや世界の宝であります。「教育の三位一体」という言葉がありますが,この愛光の丘で,親と子と先生がともに力を出し合い,教育の三位一体が実現できるよう,皆様方のご理解とご協力を心からお願いして,式辞といたします。

 

 

平成22年4月8日  愛光中学校 校長 中村 道郎

 


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