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チュータ日誌

チュータのひとりごと 第327回(藤岡一郎学長との対談(2))

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記事は読んでいただくということにして,テーマに対してわたしが用意した資料を紹介したい。

● 時代変化と共に高等学校教育に変わりは?

わたしが愛光に赴任したのは34年前であり,当時は,午後4時になると,生徒も教師も学校にはいませんでした。当時は部活動で対外試合が禁じられていたことも,その一つの理由であったと思います。

 東京の前任校では,午後7時頃までは,部活動の指導や仕事をするのが当たり前だったので,いずれ,同様の状態になるだろうと考えていたところ,実現したのは10年ほどたってからでした。

 どの高校にも言えると思いますが,良く言えば,教師と生徒のかかわりが深まってきたと言えます。もう一方で,教師や生徒にゆとりがなくなった,と感じている教師も多いようです。

IT化が進んで,仕事に余裕ができ,空いた時間を生徒との触れ合いに回すことができるのではと考えた教師もいたのではないでしょうか。

しかし,IT革命は教師の仕事を増やしはしたものの,軽減することにはなりませんでした。より効率の良い授業を目指して常に工夫を重ねなければならないからです。

つまり,IT革命は,教授法に大きな変化をもたらしました。たとえば,今や,パワーポイントやインターネットを用いて授業をするなどは,ごく当たり前のことになっており,さらなる教師の新たなチャレンジが要求されています。

わたしは,40年前にOHP(オーバーヘッドプロジェクター)を使い,簡易ラボやフルラボを用いて英語の授業をしていた頃,最先端の授業方法で授業を行っているという誇りのようなものを持っていましたが,IT革命はそれを吹き飛ばしてしまいました。

 そして,ホームページ等で情報が瞬時に伝わるため,学校の活動や大学合格実績の情報などが,全国に知れ渡ります。この学校の活動や進学実績も重要な情報ですが,学校には,いかにIT化が進んでも,不易の部分があり,それが,「建学の精神」だと思います。

 わたしは,本校の入試説明会で,学校を選ぶ際に,「大学合格実績も大切ですが,それよりも,もっと大切なものがあります。それは,建学の精神です。」と申し上げると,うなずいてくださるご父母が多く見られようになったことを喜んでいます。時代がどのように変化しても,学校教育には不易の部分があり,それが「建学の精神」であることを,これからも伝えていきたいと思っています。

ただ,人体の細胞のように絶えず生まれ変わることを要求されるのが,今の学校ではないでしょうか。その要求に追いかけられるのではなく,常にchange し続ける姿勢を持たなければ,学校といえども存続できないと思います。

 


2013年1月

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