2日目
起床は6時30分である。朝食が7時から始まるため,それほど,ゆっくりしている暇はない。生徒たちの朝食の集合状態も前の晩に続いて,きちんとできていた。空には雲一つない快晴の一日であった。
8時にホテルを出発し,目的地の平和公園に向かった。平和記念像の前で集合写真を撮影し,生徒たちが折った千羽鶴を奉納し,黙とうをささげた。
生徒たちは,歴史の時間に事前学習をし,さらに現地と原爆資料館を訪れ,改めて平和の大切さを痛感したにちがいない。
平和公園を後にして,長崎自主研修を行うため,本部となるオランダ物産館に向かった。
自主研修は班別行動で,班ごとに訪問場所を決めて,4時間30分の間,自由に長崎の街を研修する。昼食も自分たちで名物料理をさがし,舌鼓を打つ。街は小・中・高の修学旅行生であふれており,長崎の人気の高さを実感した。
自主研修後,この日の宿泊地,雲仙に向けて出発した。ホテルに入る前に,20分ほどかけて,硫黄のにおいに閉口しながらも,雲仙地獄めぐりをした。
この日の宿の特徴は,何といっても,源泉かけ流しの温泉であろう。教員は生徒が就寝を終えた後に,入浴することになっている。室内の浴槽や露天風呂から惜しげもなくあふれ出ている湯を見て,もったいないという気持ちもあったが,さすがに雲仙だけのことはあると感心してしまった。就寝後,朝方4時に目がさめたので,廊下を見回ったが,誰も起きている気配はなかった。
夜中の2時や4時に目が覚める自分がおかしいのではないかと思いながらも,目が覚めると見回りをしようという気持ちになる。教員の習性というべきか。