愛光学園

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チュータ日誌

ホアンのひとりごと(始業式~60周年にあたって~)

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愛光学園の皆さん、今年度、本校は、創立60周年目に当たります。
本日、2012年度の始業式において、「愛光学園、60周年記念の年が始まります」ということを、ここに宣言致します。どうぞ、皆さん!今日から、今年度末の終業式まで、この記念すべき一年を、充実した年にしましょう。

「過去から未来へ」というモットーで、愛光の60周年を記念したいと思います。ただの格好いいだけのモットーではなく、意味深いことを表しているモットーです。
確かに、愛光学園には、過去があります。豊かで深い過去です。60年の間、本校の素晴しい創立方針、教育理念と、その精神、その実績が、確実に伝えられて来ました。それで、現在に誇るべき伝統のある学校になっています。
「愛光学園の教職員、生徒、卒業生として、我々のアイデンティティは何か?」ということを再認識するために、過去から受けている伝統を振り返ってみる必要があります。我々のアイデンティティを認識するために、本校の60周年は相応しい機会となります。
しかし、過去のことを思い出すだけではなく、我々のアイデンティティを呼び覚まして、新たな熱意で、未来に向かって、力強く、歩んで行きたいと思います。
そうです。過去の思い出に浸っているだけで、未来が開かれるでしょうか?
「60年前と同じように、このまま、続けても良い!」と思ってしまったら...、愛光の未来は...、どうなるのでしょうか?伝統を忠実に守りながら、また、伝統から力、やる気、プライドをもらって、前に進んでいかなければならないでしょう?
生物の先生が、教えるように、命は絶え間ない変化であります。そして、ダーウインという学者が解かれたのは、「命の競争に生き残れるのは、一番力のあるものではなく、変わっていく環境に合わせて進化していくものだ」という事です。
私もそう思います。人々の考え方、社会の事情、経済の変化、知識の進歩と教育方法、また、社会の要望、等など、実際に、常に変わってきているでしょう?
それぞれのことは、愛光に影響がないわけではありません。それぞれのチャレンジを乗り越えて、未来に向かって、愛光学園が存続出来るために、我々は受け継いだ素晴らしい精神とその伝統を、今後、どのように生かしていけばよいのか?
皆さんと共に考えたいと思います。
そうです。先生と、生徒、チャレンジ精神を持って、皆で力を合わせたら、愛光学園が間違いなく、次世代に生き残れる、立派な教育の場になると思います。
私は、出来る限り、生徒達が本当の「世界的教養人」になることが出来るように、沢山の新しいチャンスを与えたいと思います。そして、熱意をもって、いつも工夫しながら、生徒のために努力をする先生方がいらっしゃるのですが、我々は、視野を広げ、やる気をもっと出すために、ビジョンとエネルギーに溢れた生徒の皆さんの力が必要です。是非!ご協力お願いいたします。
「愛光学園はあなた達の為に存在しています!...」ということを、皆さんが感じて欲しいのです。そうです、愛光はあなた達の学校です。自由に振舞い、伸び伸びと学校生活を送り、本当に本校の力になっていただきたいのです。

そして、皆さん、ここで聞きたいことがあります:我々は本当に、60年前から生きていると思いますか...?違います。愛光はもっと昔から来ていますよ!およそ、800年前にまかれた種の実から生まれました。
800年前に、西ヨーロッパのスペインという国で、ドミンゴ、日本語読みで、ドミニコという人が居ました。ドミニコのことを知った人の証によると、ドミニコの性格は明るくて、朗らかで、深い人間味に満ち溢れた人だったそうです。周りの皆のことを愛して、皆に愛されたようです。このような明るくて優しい性格であり、若い時から、勉学への興味を強く持って、学問に生涯を捧げました。ヨーロッパの暗い中世紀の人のために、光り輝く愛情に満ち溢れた人として知られています。それで、ドミニコの額の上に、あるいは、頭の上に、光り輝く星をよく描きます。
ドミニコの足跡について行った仲間達が沢山いました。彼らは世界中、ドミニコの精神を伝えていきました。
丁度ドミニコの400年後、ドミニコ会の仲間達がフィリピンに行きました。着いた時に、マニラ市内にアジアで1番最初の大学を作りました。サント・トマス大学。まだありますよ。建物は400年前の建物です。現在、4万人の大学生が学んでいます。
16世紀にフィリピンに居たドミニコ会の耳に興味ある報告が入りました。それは、「何か、話によると、黒潮の流れに乗って、北の方に行ってしまったら、まだ、島があるよ、その島の名前は日本。あそこに住んでいる人が優しい、まじめ、信用出来る人達だ」、と聞きました。「さあ、あそこに行ってみよう!イエズスキリストの良い知らせと、ドミニコの精神を持っていこう!」と思って、フィリピンから日本に仲間達が渡りました。最初、長崎に着きました。言われたとおりでした。皆に暖かく迎えられ、日本語を話せなかったのに、すぐ、友達が出来、ドミニコ会に入会した人もありました。ところが、来日してから、数年後、社会の事情が大きく変わって、キリスト教の弾圧の時代に入りました。それで、皆、亡くなってしまいました。
「これから日本に来ないでください」という鎖国の時代になってしまいました。ところが、時代は変わり、今からおよそ100年前、「又、日本に来日したいのであれば、どうぞ、おいで下さい」。という連絡があったので、すぐ、ドミニコ会の仲間達が、改めて来日しました。今回は、四国でした。
戦争の後、混沌とした社会の中で、日本の若者がよりよい教育を受けることが出来る為に、この松山で学校を作りました。
本校の名前を付ける時に、よく考えました。「愛光」つまり、愛情に満ち溢れて、光り輝く人の学校です。それは、聖ドミニコのアイデンティティです。そうです。愛光生は、まず、ドミニコのように、愛情に満ち溢れ、深い人間味があり、勉学に熱意を持った光輝く人に、ならなければなりません。
聖ドミニコとドミニコの仲間達が、その時代のヨーロッパで、一番古い大学で教え、あらゆる文化と対話したように、愛光生も、世界的教養人として生きていかなければならないと思います。
長崎で、殉教された最初のドミニコ会の記念石碑、そして、愛光学園を創立したドミニコ会の神父達と、本校の初代校長がこの近くの、衣山カトリック墓地に眠っています。愛光から遠くは離れていません。近くから見守っていると思います。
愛光の皆さんを見守る為に、マニラ市のサント・トマス大学の仲間たちが本校、創立の時、玄関にある優秀なドミニコ会の先輩である聖トマスの胸像を贈呈してくださいました。
そして、あらたに、今日から、私達を見守ってくださる聖ドミニコの御像を入口に設置します。出入りする私達は、聖ドミニコの御像を見て、「あ!私も、愛情に満ち溢れた優しい人になりたい!よし!もっと勉強に励んで、世界的教養人として、社会の要望に応えられる光り輝く人になりたい!」と思ってくれたら、聖ドミニコとこの学校を創立した人達が喜ばれると思います。


さて、愛光創立60周年にあたって、本校のエンブレムを作りました。御覧ください。
我々のアイデンティティをよく表したエンブレムになりました。ドミニコ修道会のロゴの真ん中に、愛光の創立以来使われてきた襟章を入れました。聖ドミニコの方針と世界中に広がるドミニコ会の真ん中に、愛光が存在しているということです。
上の方に、聖ドミニコの星があります。今まで、襟章の中央にありましたが、これからは、上の方に、はっきり照らすようにあります。下に「VERITAS」、ラテン語で「真理」という言葉があります。結局、我々は生きている限り、真理の探究者として、勉学に励んでいくということです。これは聖ドミニコの時から、修道会のモットーであり、愛光の私達にぴったり合うモットーになります。
どうか、これから使ってください。
最後に、コンクールで優勝した、高Ⅱ生制作の60周年記念ロゴを紹介させていただきます。
60年の伝統を大切にしながら、未来に向かって、大きく、羽ばたく翼です。この1年で、このロゴと、この精神で行きたいと思います。
どうか、皆さん、楽しい1年を過ごしましょう!
改めて、60周年、おめでとうございます!

aiko new mark.jpg
愛光の新しいエンブレムです。

下は60周年の記念ロゴ(生徒作成)です。
60th symbol mark.jpg


2013年1月

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