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チュータのひとりごと

教務のひとりごと(3) ・ 下宿生活

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                先週に引き続き,もうひとつ卒業生の下宿生活について紹介したい。

 寮生活から下宿生活になって,良いことは何か,という問いに,暖かい食事を取ることができるという答えが最も多かった。当時の寮は,食事が早い時間に用意されるため,せっかくのごちそうが,さめてしまうという問題があったので,これは,当然の答えかもしれない。

 下宿生のお世話をしてくださる人たちも,生徒のためを思って,いろいろな工夫をしてくれた。例えば,部屋を寮と全く同じ構造にしたり,学習時間をはじめとする日課を,寮の時間と同じにするなど,それぞれの下宿の特徴を生かして,生徒の生活環境を整えた。ありがたい配慮である。

 ところで,当然のことであるが,どの下宿でも,深夜に外出をすることを禁じる規則があった。しかし,規則を破るものがあり,下宿主が夜中まで起きて見張ることは,とうてい不可能であった。そこである下宿主が,赤外線センサーを塀に取り付けることを思いついた。これによって,生徒が夜中に出入りをすると,センサーが反応し,下宿主の部屋で音が鳴り,無断外出が防げると考えたわけである。

 ところが,取り付けて三日目に,下宿主はセンサーを外してしまった。夜中に何度もピンポン,ピンポンと反応するので,夫婦が不眠症になってしまったためだと,その下宿主が,笑いながら話をしてくださった。

 生徒に,このことを問いただすと,彼らいはく,「夜中に,猫がよく塀を飛び越えていましたよ。」と。なるほど,窮鼠,猫を噛むとはいうが,あべこべに一本とられたと,妙に感心してしまった。

2013年1月

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