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チュータのひとりごと

教務のひとりごと(11) ・ 高2学研マーク模試(2日目)

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懐勉(消灯後に懐中電灯を用いて勉強をすること)

 夜中に「懐勉」をすることは,寮則で禁じられている。理由は目に悪いだけでなく,睡眠時間も短くなり,健康面に問題があるからである。しかし,生徒にとってみると,宿題や予習が終わっていなければ,当然のごとく教員から叱られることになる。そこで,懐中電灯を使ってでも予習や宿題をしようということになる。ただ,明かりはドアの隙間から漏れるので,舎監や教員に見つからないようにするには,この隙間に目張りをせねばならない。それぞれ工夫を凝らして,廊下側に明かりが漏れないようにするのだが,ドミニコ寮よりもトマス寮のほうが作業がしにくい。それはトマス寮の廊下側のドアの上に天窓がついており,この天窓にも覆いをせねばならないからである。

 もっとも,廊下側はよく工夫がされていて,先ず明かりが漏れることはない。たださすがに南北に面している大きな窓までは覆うことができない。つまり,寮の外に出てみれば,どの部屋に明かりがついているかが分かるのである。冬の寒い夜に寮の外に出るなどということは,あまり気が進まなかったが,指導ということになれば,致し方ないと思い,夜中の2時,3時に外に出た。違反を見破られた(?)生徒は,なぜ見つかってしまったのだろうかと誰もが不思議そうな顔をしていた。この時,学習以外のことに利用していた懐中電灯は遠慮なく没収したが,学習をしている生徒からそれを取り上げることはしなかった。学校の教員という立場と舎監としての指導のあり方を考えさせられる難しい場面であった。

2013年1月

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