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チュータのひとりごと

教務のひとりごと(23) ・ トマス寮中2学習室 ・ 高3進研マーク模試

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英語リスニングとスピーキング

 わたしは英語の教員になってから,アメリカを何度か訪れたことがあるが,それまでは海外の経験はなかった。

 大学に入学してE.S.S. に入部し,初めてアメリカ人と会話をし,My name is Michiro Nakamura. と言うだけで緊張したことをつい昨日のできごとのように覚えている。

 わたしが最初に赴任した学校は,speaking を大切にする学校であり,外国帰りの生徒も何名かいたため listening や speakingができないと,やや恥ずかしい気持ちにならざるを得なかった。また外国からの訪問が頻繁にあるため,通訳をせねばならない機会が多かった。それで毎日 English 900 という教科書のテープを聞いて猛練習をしたが,そのかいあって少しイントネーションが良くなったと自負している。

 愛光に赴任して,今度は難関大学の入学試験問題を解くことになった。そのためだけとも言えないのだが, speaking や listening にはあまり力を入れないようになった。

 ところが41期生が入学し,この期が高3になったときにセンター試験にリスニングが導入されると聞いて,このままではいけないと思った。当時英語科の主任をしていたが,何とかしてリスニングの指導を中学生から始めたいと,英語科の先生方と一緒になって知恵をしぼった。

 一番のネックとなったのは,中1,中2の寮生がテープレコーダーを持つことを禁じられていたことである。当時の寮務課に相談をしたが,とても許可になるような状況ではなかった。かと言って,そう簡単にあきらめるわけにはいかない。

 教科会で話し合いを重ね,寮に特別室を作るかどうかなどという話をしているときに,現在の英語科主任の西村清先生から素晴らしいアイディアが出された。その時,どの教員も「これだ」と思い,寮生の問題は一挙に解決できたのである。

 つづく

2013年1月

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