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チュータのひとりごと

教務のひとりごと(30) ・ 試験期間中の日曜日

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不思議な縁(42期生の卒業時に生徒会誌に寄稿した原稿を一部変えたものです。)

 宇宙がビッグバンによって誕生してから150億年,そして生物(細菌のような細胞核を持たない原核生物)誕生は38億年前,そして27億年前に真核生物(細胞分裂をする高等生物)が存在したという。気の遠くなるような年数を経て現在がある。そして今,この地球上で,日本という国名を持ち,愛媛県松山市衣山という地名のついた場所に約1,350名の愛光生が集っている。

 この地球上に存在しているだけでも奇跡と呼べるのに,世界60億の人間の中で,われわれが愛光学園で結ばれていることを,一体何と呼べばよいのであろうか。何とも不思議な縁である。わたしはいつもこの縁を大切にしなければならないと思っている。自分が一生の間に会話ができる人はそれほど多くはない。まして親しく話ができる人は本当に限られている。

 愛光の6年間,あるいは3年間で一生付き合える友人を得ることは何ものにも替えがたいことであろう。一生付き合える友を得れば,愛光に入った半分の目的を達成したと言ってもよいのではないかとさえ思う時がある。

 言うまでもなく,人は一人で生きていくことはできない。周りに喜びや悲しみを分かち合う仲間がいるからこそ,生きていけるのである。人は類としてこの世の中に生存してきたのではないかと思うことがよくある。つまり他の人のことを思いやり,他の人のために生きることが求められているような気がするのである。

 

 愛光を卒業していく生徒たちが,全員自分の希望する進路に進めることが教師や父母,そして本人の最高の喜びであることに間違いはない。しかし,現実には受験に失敗する人も出るであろうし,たとえ大学入試がうまくいったとしても,長い人生の中で,つまずくこともあるであろう。その時に思い出してもらいたい言葉がある。それは,「人の幸福は,その境遇にあるのではない。」という言葉である。幸福であるかどうかは,それぞれの心の持ち方によって決まる。だから,自らのものの見方を正して,毎日喜びのある生活を送ることが幸せな生活と言えるのではないか。

 幸せな生活はどこかからやってくるものではなく,自らが心と行いを正して努力した結果,手に入るものだと常に自分に言い聞かせている。しかし,時に心を曇らせることもあり,まだまだ人生は勉強の連続であると思って日々を過ごしている。
 
 

2013年1月

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