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チュータのひとりごと

教務のひとりごと(32)

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木の根

 建設工事のため,掘り起こした中庭の木の根を見て,ふと思い出したことがある。これも以前,面談の時に生徒に話をしたことである。

 どのようなものでも,目に見える部分と目に見えない部分がある。木の根がわれわれの目に触れることはほとんどない。しかし,掘り起こしてみると,根の素晴らしさが分かる。

 目立つことがないからといって,いい加減な働きをしていれば,強風に倒れてしまうであろうし,上に伸びていくこともできない。われわれの目に触れないところで,しっかりと木を支えるという役割を果たしているのである。

 学習にも似たようなところがある。人の目に触れないところで,こつこつと努力を積み重ねる。それが成績という目に見える結果になって現れてくる。

 わたしは生徒に「受験で奇跡は起きない」といつも言明している。努力を重ねた者が勝利の栄冠を得,やらなかった者は不合格となって浪人となる。

 自分がやっただけしか自分に戻ってこないから,人は懸命に努力する。人生に無駄はないとよく言うが,それは行動を起こした者にのみ言えることであることを忘れてはなるまい。

 人間関係にしても目に見えるお互いの振る舞いではなく,目に見えない思いやりとか気配りが,それを構築しているように思われる。

 自分の身の周りで起こっている出来事が,目に見えるものよりも目に見えないものによって支配されているのではないかと思いをめぐらしてみると,興味深い事実に気付くはずである。

 

2013年1月

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