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チュータのひとりごと

教務のひとりごと(33)

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 ものを生かす言葉

 先日親しくしている先生から,「水の本」という書物の中に,水に優しい言葉をかけていると,その水が良い水に変わり,逆にいやな言葉をかけるとその水は早く悪くなるということが書いてあると言われた。

 わたしは,そのようなこともあるかもしれないと思ってはいたが,あまり気にとめていなかった。

 ところが,わたしと一緒にこの話を聞いていた小学校の先生が,ほんとうかどうか,ある実験をしたという。

 この小学校の先生は,家庭科の調理で残ったごはんを二つの容器に分けて,片方の容器のごはんに向かって,やさしい,きれいな言葉をかけつづけ,もう一方の容器に入れられたごはんには,人がいやがる,きたない言葉をかけつづけたという。すると,後者のごはんが早く腐ってしまったというのである。この先生は,驚いて「水の本」を書いた著者に会いに出かけたそうである。

 このことについて,科学的にどうなのかは分からないが,親や教師が子供に向かってかける言葉も,子供の心に大きな影響を与えることがあることを,親や教師が意識していなければならないように思う。

 子供にかけた何気ない言葉が,子供を励ましたり,やる気を起こさせたりする。子供の個性に応じて,かける言葉に配慮のいきとどいた対応のできることが親や教師に求められているのである。

 わたしはどちらかというと,このような配慮が足りない教師であったような気がしてならない。今なお,個々の生徒に言葉をかけることのむつかしさを痛感している。

 

 

2013年1月

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