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チュータのひとりごと

教務のひとりごと(39) ・ 同窓会 ・ 中1寮

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 「挨拶」と「昼休みチェック」

 わたしは1カ月に2,3度生まれ故郷の興居島(ごごしま)に帰る。船の最終便が7時45分であるため,用が長引くと定期便がなくなるので,海上タクシーを利用して松山市内に帰ってくる。

 夜遅くなると,市街地と違って道路は照明が十分でないため,挨拶を交わしたとき,島の人であるということは分かっても,よほど聞き慣れた声でなければ,どこの誰かはほとんど分からない。

 ところが,島民のほとんどが,すれ違うとき,「こんばんは。」と声をかける。わたしの幼い頃の記憶に残っている慣習がそのまま受け継がれているのである。

 夜の島内は静まりかえっていて,下駄でも履いていようものなら,「カランコロン」とかなりの音が響く。したがって,「こんばんは。」という声もかなり大きな声となって響く。その声の響きを聞くと何となく心がなごむのは,自分がこの島の出身であるということが確認できた安心感のせいであろうか。

 朝,車から降りて職員室へ向かう途中に生徒と顔を合わせたとき,わたしは大きな声で「おはよう。」と声をかける。どちらが先ということはない。お互いに交わす朝の挨拶は気持ちが良く,その日の活動のエネルギーになるように思われる。時に元気のない声や,挨拶が返ってこないことがあると,「あれっ,今の生徒はどうしたんだろうなあ。」と何となく心配になって,それからしばらくの間,その生徒のことが,気になる状態が続くのである。

 つづく。


2013年1月

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