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チュータのひとりごと

教務のひとりごと(42) ・ 同窓会(26,27期生) 

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  信頼

 以前この教務日誌でふれた東京の私立中学に勤務していた頃のことについて,この中学校のA部長(校長)との思い出を紹介したい。

 A部長は生徒にはとてもやさしい先生であったが,教員には非常に厳しい先生であった。わたしは教師生活の中で,生徒指導のことで二度A部長から怒鳴られた経験がある。

 ところが,不思議なもので,怒鳴られても少しも不愉快にはならなかった。それは,内容が怒鳴られても仕方のないことであったからではない。わたしはA部長から注意を受けていると,経験の少ない自分が鍛えられているという気になったのである。

 おそらく,それはA部長の人格にわたしがほれ込んでいたからであろう。

 わたしは英語科の一員であると同時に,塾(寮)の舎監もしていた。A部長は中学部の責任者であるとともに,塾(寮)の責任者でもあった。毎朝,塾(寮)生の状況報告をするのがわたしの日課であった。部長室にわたしが入る時,部長に報告事項のある先生が何名かドアの外で待っていた。寮生の報告をしているときに部長の朝の気分が良好であるかどうかは,瞬時に分かった。

 わたしは部長室を出ると,待っている先生方に○か×のサインを送った。そのサインによって先生方は部長室に入室するのを遅らすかどうか決めた。

 部長は低血圧気味で,特に午前中,機嫌の悪いことが多かったのである。

つづく 

2013年1月

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