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チュータのひとりごと

教務のひとりごと(49)

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 卒業式(1)

 先日2月1日(金)に237名の高3生(44期)が卒業した。

 高3担任の先生方の1年間の苦労は,言葉では言い表せないほど大変なものであったろうと推察するが,卒業生が巣立った今,ほっとした気持ちと,寂しい気持ちが交錯しているに違いない。

 自分の場合,高3生を送り出した時の気持ちはどうであったか,わたしが担当した高3卒業生について思いつくまま述べてみようと思う。

 わたしが本校で高3生の担任をしたのは,23期生,25期生,29期生,33期生,35期生,42期生と6回である。

 23期生はわたしが本校に赴任した年に,中3の担任をした学年であった。当時は現在の寮の東側が採石場になっていたため,授業中にずいぶんと騒音に悩まされた。特に発破の音と振動が激しく,校舎が揺れることもよくあった。そういえば,中3生は校舎が揺れるたびに,なぜか拍手をしていたと記憶している。

 翌年高3生を担当することになったため,1年空いてしまったが,23期生が高2の時に再度担任になった。

 この23期生までは自宅生が寮生よりも多く,24期生から寮生が自宅生よりも多くなり,その形が現在まで続いている。

 教員の立場としては,当然,自宅生が多いほうが生活指導はしやすい。しかし,寮も教育の場であると考えると,これくらい素晴らしい教育の場はない。「真の教育は午後5時から朝の8時までの間に行われる。」と言う教育者もいるくらいであるから。

 幸い,最初の赴任校で22歳から4年間,英語科教員兼舎監という,寮生と共に過ごした貴重な経験を持っていたので,寮の指導という点では自信を持って積極的に取り組むことができた。

 今でもそうであるが,寮生活に対してのなつかしさのせいか,時に寮へ出かけるとなると,何となく心が弾むのである。

つづく


2013年1月

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