愛光学園

60周年特別企画ページはこちら

WWW を検索 愛光学園サイト内を検索

チュータのひとりごと

教務のひとりごと(50) ・ 高2寮生,高3寮へ引っ越し

|
 卒業式(2)
 この当時の思い出として,午後4時頃になると職員室に残っている先生はほとんどいなかったということがある。生徒も授業が終わるとすぐに寮,下宿,あるいは自宅へ帰り,その日の学習に取りかかったようである。したがって4時過ぎに校内に残っている生徒はほとんどいなかった。教師も生徒も自分の学校における役割をしっかりと認識していて,お互いに干渉しないようにしているのではないかと思われるほどであった。言い換えれば,生徒の自立ができていたということになるのかもしれない。

 23期を送り出して,わたしは中3生を担当するつもりでいた。それは4年間,同じ学年を担当をすることによって,生徒に力をつけることができると信じていたからである。

 本校の英語教育は,中1と中2が基礎を学習する期間,中3と高1がセンター試験レベルの力を養成する期間,高2と高3が日本のどの大学の2次試験にも通用する英語力を身につける期間と,3段階に分かれている。わたしは本校で25年間,英語を担当した経験上,できれば第2段階と第3段階を同じ教員が担当するのが望ましいと思っている。

 英語科では,どの教員が担当しても,生徒に一定のレベルの力をつける工夫を重ねてきた。その結果,中1と中2では「PROGRESS IN ENGLISH」を,中3,高1は検定教科書を,高2,高3は担当教師が選択・作成したものを教材にする。そして中3以上は,単語,熟語,暗唱文の範囲を決めて,毎時間10分間の小テストを組み入れ,実力の定着を図ってきた。その成果は着実に上がってきているように思われる。

 このように考えていたので,23期の後,高2生(25期)を担任することになった時,驚くと同時に,どのようにして2年間で自分のペースに巻き込んで指導するかを考えた。この時,高2という段階で,新しく英語科担当として生徒を指導することが,いかに難しいかがよく分かった。

 わたしは,生徒たちとの人間関係が構築されて初めて「授業」が成立すると思っている。しかし,高2になってある程度人格が出来上がっている生徒と,先ずは人間関係を築き上げることから始めなければならないことが,わたしには難しかったのである。

つづく

    
 

2013年1月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

アーカイブ

All Rights Reserved Copyright AIKOU educational institution