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チュータのひとりごと

教務のひとりごと(61) ・ 土曜日の高1E組 ・ 中1寮3階居室

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 意志伝達

 今年も各地で地区別懇談会が行われている。

 先日,市内で行われた中2の懇談会に出席して,全体会で話す機会があった。話をするために立ち上がり,出席しているご父母の顔を見て驚いた。どのご父母の顔を見ても本当に若い。

 わたしが本校に赴任した時は,ちょうど30歳であった。以来教務の仕事につくまで22年間の中で,21回もクラス担任をさせてもらった。まだ若い頃(実は今でも若いと思っているのだが),ご父母と話をしたときに,何となく,話がこちらの思うように伝わらないような気がしたことがある。わたしは,これを自分の若さ,未熟さ,経験不足のせいにしていた。早くご父母よりも年長になり,一人前に物が言えるようになりたいと思ったものである。

 ところが,自分がある程度年齢を重ね,わたしよりも年上のご父母はほとんどいないようになった今,果たして話が自分の思うように伝わっているかというと,大きくは変わっていないように思える。確かに経験が増えた分,話す材料は増えたが,それだけのことである。

 生徒やご父母との面談や全体会で話をする時に,うまく話が伝わるのは,実は,どれだけ相手の気持ちを理解しているかということであって,年齢など大きな問題ではないのだと最近思うようになった。

 話す相手が何を期待しているのか,何をどのように伝えると,相手の目が輝くのか,教師が,いや話をする者が,常に心にとめておかねばならないことであろう。

 以前にも,「教務のひとりごと」の中で述べたことであるが,特に個人面談やその他で,生徒にかける言葉に,わたしは非常に気をつかう。生徒にかけた,たった一言の言葉が,良くも悪くも大きく変わるきっかけになりうるということは,教師を長く続けていると,誰でも経験することである。

 

2013年1月

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