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チュータのひとりごと

教務のひとりごと(66) ・ 高3全統模試 ・ 文化祭準備

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 ホームステイ(2) 
    7月14日のつづきです。

 前回はオーストラリアでの体験について紹介したので,今回はアメリカでの体験を話してみたい。

 わたしは過去に三度アメリカを訪れているが,そのうちの2回は生徒の引率であった。その中で,約30年前に生徒を引率した時の思い出を述べてみよう。

 訪問地はアメリカのロスアンジェルスで,ノースハリウッドという地名であったことが記憶にある。

 訪問校は,ハーバードスクール(ハーバード大学ではない。)である。この学校は中学2年,高校4年の私立中・高等学校で生徒は男子だけであった。この点では昨年までの愛光と似ていると言ってよいであろう。

 先ず授業を見て驚いた。各教室に10名くらいの生徒が集まり,教室の中で輪になって,しきりに討論をしているのである。その討論の中に教師がいる。少人数クラスということを聞いてはいたが,これほどとは思っていなかった。日本では,現在でも,これだけの少人数クラスにはなっていない。

 生徒たちは,とにかく人なつっこく,好奇心が強い。昼休みにわたしのところへやってきて,いろいろと質問をする。ある日,わたしが日本語で手紙を書いていた時,生徒の一人が「鑑賞」という文字を見つけて,その漢字を消すように言った。たまたま鉛筆書きだったので,この二文字を消しゴムで消すと,その生徒が,もう一度「鑑賞」という字を書くように求めた。要望どおり「鑑賞」という漢字を書いてみせると,驚きの声を上げた。複雑な漢字を書けることが不思議でたまらないらしい。そして縦に文字を書いているのを不思議そうに見つめていた。

 わたしは横書きもあると言って,今度は横書きにした。すると生徒の一人が,「斜めには書かないのか。」と尋ねてきた。冗談で言ったのかもしれないが,疑問に思うとすぐに尋ね,理解しようとする。このように,何でも吸収しようとする姿勢は,われわれも学ばねばならないと思った。

 もう一つ驚いたのは,教卓に足を投げ出して,授業を受けている生徒がいたことである。教師はこの態度について生徒に注意する様子は全くなかった。日本では考えられない光景であった。

  つづく


2013年1月

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