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チュータのひとりごと

教務のひとりごと(67)

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 ホームステイ(3) 9月8日(日)のつづきです。
 

 この時,ホームステイをした家族のことについて触れてみよう。

 ワンブロックが自分の敷地という,当時のわたしには信じられないような広大な邸宅を持つA氏にお世話になった。

 A氏は,かなりの数のテニスコートを持ち,そこから得る収入で生計を立てていたが,収入は相当のものであると聞いた。3人家族で,ハウスボーイが一人いた。車は5台,父親はハリウッドの有名な男優から譲り受けた「ロールスロイス」,母親は「シボレー」,息子は「ポルシェカレラ」,ハウスボーイ用の車もあった。その他に家族で使う車が1台あった。

 居間は120人がディナーパーティーに招待されても,狭いと感じなかったと言えば,その広さが想像できよう。

 プールがあり,もちろんテニスコートもあった。おまけにテニスハウスまでついていた。このテニスハウスがわたしの家よりも広いことが分かって驚いたことは,今でも,はっきりと覚えている。

 ハウスボーイは日本人であった。英語の勉強のためにアメリカにやってきたという。仕事は午前と午後の二回,庭にあるスプリンクラーの栓をひねるだけである。それで月収は,当時のわたしの給料とほぼ同額なのだから,うらやましいというほかない。彼は,英語を学習するために,夜間の語学学校に通っていたが,月謝が25セント(当時90円)と聞いて,これまた大変驚いた。

 アメリカのパワーのようなものを否応無く見せつけられた思いがした。

 アメリカの平等は機会均等である。誰にもチャンスが与えられているということでは,夢をもてる。しかし,その夢を実現させることが,それほど容易なことではないことは,アメリカで暮らしてみないと分からないことかもしれない。

   つづく 

2013年1月

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