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チュータのひとりごと

教務のひとりごと(76)

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愛光学園創立50周年記念式典(1)

 11月20日(水)に県民文化会館で愛光学園創立50周年記念式典が挙行された。総務の青葉厳治先生が中心となって案を練ってきたが,その作業は傍で見ていても,大変な苦労であったと容易に推察できる。

 わたしは,第1部と,第2部の途中からの司会をするよう頼まれた。頼まれると,つい,「いいですよ。」と答えるいつもの悪い(?)癖がここでも出てしまった。マイクの前でしゃべるのは,あまり苦にはならないのだが,それは,聴衆が前にいないときの話である。やはり,人前でしゃべるのは緊張する。ただ,わたしは60周年を現職で迎えることはできないことに気付き,教師生活の最後の記念式典になると思って引き受けた。

 式典の司会をするにあたって留意したことがある。式典は雰囲気が非常に硬いものになるのが常である。たとえば,「開式の辞」という言葉を,そのまま,司会者が大きな声で「開式の辞」と言うのも一つの言い方であると思うが,硬い雰囲気がなおさら硬くなる。今回の式典では,これを,「教頭から開式のことばがあります。」とした。芳野敬三教頭も,この言葉を受けて,自分の考えを表明する「開式の言葉」を工夫したと聞いた。厳粛な中に,少しでも柔らかな雰囲気を出せればと思ったのだが,会場の人たちが本当にそのように感じたかどうかは,分からない。

 また,来賓の祝辞の後に,全員が拍手をするのは自然の流れである。この拍手の後に,司会から,「ありがとうございました。」というお礼の言葉を述べるのを今回は控えた。会が間延びしないようにとの配慮と,拍手が充分に謝意を表していると思ったからである。

 今回わたしが難しいと思ったのは,しゃべる言葉ではなく,「礼」という号令である。式典の中で,何度「礼」という号令をかけたか覚えていないほど回数も多かったが,号令をかけるタイミングが難しかった。司会用のマイクは固定マイクである。中央の演壇の方向を見ると口の位置がマイクの正面から外れる。しかし,演壇の方向を注意して見ていないと,号令のタイミングを誤ってしまう。ふだん,このような号令をかけたことがないこともあって,最も気をつかったことであった。

   つづく


2013年1月

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