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チュータのひとりごと

教務のひとりごと(105) ・ センター試験願書記入(高3)

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高3アトラクション(2)

 ごみ袋を持った生徒たちが円を作った。何と,高さ1メートル80センチの円柱の形をした「プールの水」を演出したのである。すると円の中で一人の生徒が逆さまになった生徒を抱きかかえている。抱きかかえている生徒は円の中にいるため観客席からは見えない。倒立をするような格好で抱きかかえられている生徒が足を見事に動かしている。シンクロナイズド・スイミングに挑戦したのである。これには会場の全員から驚きの声と拍手が起こった。

 また,4分間の演技の中で,グラウンドいっぱいに広がり,音楽に合わせて新体操をする生徒たちは真剣そのものであった。見ていて感動のあまり涙が出てしまった。演技が終了した後,一段と大きな拍手が起こった。その年の高3の中でわたしの担任のクラスが優勝したのは,このアトラクションの点数が大きかったと記憶している。

 今年,高3アトラクションの最終クラスの演技が組体操であった。素朴な演技の中に真剣な生徒たちの姿が目立った。もちろん,どのクラスも懸命にやっていることが,よく伝わってきたが,複雑にすることなく,素朴な昔ながらの組体操にしたことが,見る者にさわやかな感動を与えたのではないだろうか。

 わずか5分たらずで演ずるアトラクションを通して,高3生はどのようにして会場にいる生徒やご父母に自分たちの伝えたいことを理解してもらうか,何度も考えなおして,よりよい作品を作ろうとする。ところが,笑ってほしいところでは笑ってくれないのに,思わぬところで笑いや拍手が起こる。演出のむつかしさを高3生はこのアトラクションで学ぶ。

 しかし何よりも大きな収穫は,クラス全体がこの演技の練習の過程でまとまり,大学受験へと一気に突っ走る大きな力を得ることである。こんなところにも,「受験は団体競技である」という一面がうかがえるような気がする。

  おわり

2013年1月

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