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チュータのひとりごと

教務のひとりごと(108) ・ 河合塾入試オープン ・ 寮スポーツ

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採点(1)

 考査が終了した後,生徒はほっとするが,教師には採点という二文字が待っている。教師に採点がなければ仕事は半減すると言っても過言ではないと思う。それほど,問題作成と採点には労力を必要とするのである。

 教師は,重要な学習事項を教えているときに,この問題をテストに出題しようと心に決めているケースが多い。したがって,教えるときに自然に力が入る。このことに敏感な生徒は,トーンが高くなったり,説明が何度も繰り返される事項に印をつけることを忘れない。

わたしは,「この問題を出題しなければ英語の教員ではない。」とまで言って,生徒にヒントを与えることがある。そして,その問題を約束どおり出題すると,生徒全員が正答を書くだろうと期待するのだが,不思議なことにそうはならない。教師の言うことを全員が聞いているわけではないと言うことになるのであろう。だからこそ,教師はいろいろな方法を用いて生徒の記憶に残るよう工夫しなければならないのである。

 わたしは答案用紙が返ってくると,よほどの理由がない限り,他のすべての仕事をストップすることにしている。チュータ日誌もその例外ではない。答案用紙が手元にある間,全力で採点をする。

 先ず,もっとも時間がかかる英作文の問題から採点を始める。以前は2時間から3時間連続で採点をしても疲れることはなかったが,最近は年のせいか,1時間くらいしか連続採点ができなくなってしまった。

 生徒が全力で学習をした成果であるテストを教師が全力で採点する,ごく当たり前のことである。もちろん上級の学年になればなるほど採点には時間がかかるので,考査終了後,約1週間の採点期間を設けている。

 生徒たちは,考査が終了すると,出来が悪い場合は別にして,できるだけ早く結果を知りたいようである。この期待に教師はできるだけ応えなければならないと,わたしは思っている。

   つづく

2013年1月

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