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チュータのひとりごと

2003年11月アーカイブ

学校説明会と教務の仕事(2)

説明会が開始されて,わたしが当日のスケジュールを話し始めるまでに25分間あった。この25分間がパニックに陥るのを防いでくれた。

 理事長が挨拶をしている5分間で,プラカードを後ろに下げればよいという解決方法が頭に浮かんだ。

 壇上からおおよその椅子の数を数えようとするのであるが,あまり見回すこともできない。大体の数をつかんでおいて,プラカードを3列後ろに下げることにした。壇上から数えてみると,50名ほど前半の参加者が増えることになる。これで何とかいけるのではないかと思いはしたものの,不安であった。

 案内が始まって,シュミレーションどおり誘導が進み,思ったよりもスムーズに誘導ができた。食堂に行ってみたが,列ができるほどの混雑はなかった。

また,教室への誘導もそれほど大きな問題はなかったようである。

ただ,寮の案内を希望した参加者から,校内を参観する時間が少なかったことを指摘されたので,来年度は,工夫をしなければいけないと思っている。

説明会が終わって,会場担当の総務と相談をし,来年の会場をどのようにするかが決まった。
学校説明会と教務の仕事(1)

今年度の学校説明会は11月8日(土)に実施された。毎年11月初旬の土曜日に本校入学を希望する生徒やその保護者,また,塾の先生方を対象にこの説明会を開催している。

先週と先々週の「教務のひとりごと」の中で,「シラバス」を公表することによって,学校の教育方針や教育細目を明確にする動きが出てきたと述べたが,この説明会は,本校の施設や授業を入学希望者や保護者自身の目で実際に確かめてもらうことと,本校の教育課程や入試に関する情報を提供することを主な目的としている。

8月23日(土)と24日(日)に開催した「オープンスクール」との最も大きな相違点は,参加者が校内で実際に学習している生徒たちの姿を参観できることであろう。

学校説明会は「教務部」が担当することになっているために,約1カ月前から校内の各部署と連携を取って,抜け落ちがないように慎重に準備を進めている。そして,毎年,土曜日の説明会が終わったすぐ後に,次年度の座席の配列や,誘導経路について決定し,資料としてコンピュータの中に残すことにしている。

今年度の学校説明会の中で,わたしが最も気を遣ったのは,班分けと誘導であった。班分けと誘導の方法を昨年度と変更したからである。800名を超える参加者を班分けして,校舎,食堂,寮へと案内するのであるが,それぞれの班が体育館を基点に動くために指示を間違えると大混乱に陥ることは必至である。前日に何度もシュミレーションを試みて,頭の中に叩き込んだ。

当日会場に入り,壇上から会場を見て驚いた。各班を半分に分けるために置かれているプラカードの位置が,各班とも,かなり前よりに置かれていたのである。後で分かったのであるが,列の前半が3分の1,後半が3分の2に分けられており,前から3分の1のところにプラカードが立っていた。

もしこのまま班分けをすると,最初に食堂へ入る参加者が多すぎて,大混雑を起こす状況が容易に想像できた。

  つづく
私学研修会(2)

 この時代の変化に本校も対応しなければならないことは言うまでもない。先ず,中学教育課程検討委員会(委員長:芳野敬三教頭)が中心となって,本校のシラバスを総合的に検討し,近いうちに何らかの形で公表することになるであろう。

 私学研修会では,このシラバスの問題だけでなく,どの学校も大小にかかわらず改善を要する問題点を持っていることが分かった。内容は違っていても,同じ教師として理解できるものが多い。ただ,それぞれ立場の違う学校として,その学校にできる工夫が必ずあるはずである。わたしは,問題点があるからこそ,解決や改善に向かって,教師がやる気を出すのだと思っている。どこの世界に行っても,問題点のないところなどあるはずがない。教育の現場も,その例に漏れることはない。それぞれの学校が事情の異なる問題点に,どのように立ち向かっていくのか,真剣に考えねばならない時が,今であるという気持ちを強くした。

 また,懇親会の席で,全く面識のない他校の先生方が何人も挨拶にみえた。驚いたことに,本校のホームページを毎日チェックしている学校もあり,ご父母と同窓生のために始めた「チュータ日誌」を見て,愛光が何をやっているのかをチェックし,参考にしているとのことであった。そして,シラバスと同様,情報開示の時代に,このホームページが一役買っていると指摘を受けて,大変ありがたいことだと思う一方で,ホームページの改善も忘れてはならないことだと肝に銘じたのである。

     おわり

私学研修会(1)

 先日の「チュータ日誌」で,香川県の尽誠学園高校で行われた「私学研修会」について紹介した。

 わたしの場合,ウィークデーに出張するのはまれなことである。宿泊まで伴うこともあって,できるだけ多くのことを吸収して帰ろうと考え,教務の分科会また全体会に参加した。

 この分科会で議題になったことについて触れてみよう。

 最近,「シラバス(syllabus)」という言葉をよく耳にする。ギリシャ語の「sittuba(標題紙)」を語源とし,複数形は「シラバイ(syllabi)」となる。stimulus(刺激)の複数形が「stimuli」となるのと同じである。

 このシラバスは,各学校の教育活動計画を明らかにするもので,「各教科,科目の目標と内容,使用教材,指導計画,指導方法などを記載する計画書」のことを言う。

 このシラバスを公表する学校が増えてきた。公立の学校では,作成,公表を義務付けるところも出てきたようである。政治の世界では「政権公約(マニフェスト)」,医学の世界では「説明と同意(インフォームド・コンセント)」に当たると言えば分かりやすいだろうか。

 当然,本校にも,各教科内に,年間カリキュラムの形でこのシラバスに当たる計画書が作成されている。わたしの所属する英語科も15年以上も前から,各学年で使用する教材や副教材,そして,各学期と1年間の進度を明確にしている。生徒たちも,ある程度は知っているが,公表する段階までには至っていない。

 特に私立学校において,成果をきちんと出していれば,公表する必要がないことだと思われてきた指導計画書を,社会が求め始めたのである。

    つづく
採点(2)

 中学の場合には,考査が最終日でない限り,考査終了後の最初の時間にテスト返却ができるよう努力する必要がある。

 高校になると,問題数が多くなり,難易度も高くなるので,採点に時間がかかるケースが多い。しかし,できれば,考査後の最初の時間に返却できるのが望ましいことに変わりはない。

 今回の中間考査は,考査後に二日間休日があったので,採点量は変わらないとしても,精神的な面で,少し楽であったと言えよう。

 わたしは,自分のテストが終了した日の終礼で担任から模範解答を渡してもらうことにしている。早く解答を渡すことによって,記憶が鮮明なうちに解答のチェックをしてもらいたいからである。そして生徒たちの記憶に定着させたいという思いもある。実際,そうなっているのかどうかの確信はないが,何らかの形で役に立っていると信じている。

 テスト返却は,普通の場合,授業中に行うのが原則であるが,わたしの場合はクラスが二つに分かれているため,担任に返却をお願いしている。いくら採点が早く終わっても,考査期間中にテストを返すのは,その後の試験科目に影響を及ぼすおそれがあるので,あまり勧められることではない。

 試験の最終日に返すと,終わったという喜びを味わう暇がないと言う先生もいるが,わたしは,少し意地悪な考え方をしている。努力した者に良い点が返ってきて,しなかった者に悪い点が返ってくる。これは,ごく当然のことである。良かった者が喜び,悪かった者は反省して次へと向かって気持ちを切り替える。そのようなきっかけを1日も早く与えたいのである。もちろん,努力が足りなかった者には,答案用紙にペナルティーの用紙をつけてある。これは,他の科目(英語1,数学,国語など)とペナルティーの提出が重ならないようにという配慮のつもりである。

 42期生に向かって述べた言葉をもう一度,ここで繰り返したい。「入試では奇跡は起きない。だからこそ,皆が努力を続けるのである。」

 生徒たちが,一つひとつの試験を大切に考え,努力を続けてくれることを願って,今回の「ひとりごと」を終わりたい。

     おわり

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