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チュータのひとりごと

教務のひとりごと(118) ・ 実用英語技能検定 ・ 高3面談

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受験(2)

次に高3生を担任した時に,地区別懇談会の席でこの話をご父母にした。もちろん,たとえ話として話したのであって,そのようにしなければならないというつもりは全くなかった。

懇談会が終わって,父親の一人が,わたしのところにやってきて,「先生,わたしはとてもじゃないですが,子どもが受験だからといって,酒を断つことはできません。」と言った。わたしは,酒やタバコを断ってほしいとか,テレビを見るのを止めてほしいと言ったのではなく,ただ親としてそのような関わり方もあるという例として述べたことをその父親に伝えた。すると,この父親は,「何か考えてみます。」と付け加えた。この生徒も難関大学の医学部に現役で合格した。

受験に関わる親は,子どもに何も援助してやれないことをよく知っている。しかし,そこはやはり親である。何か関わってやれるのではないかと考えることは当然のことであろう。わたしは,その気遣いが大切なことではないかと思っている。結果的に何もできなかったとしても,家族の受験生に対する心遣いは伝わるものである。

何かを願うとき,断食をしたり,好きなことを断つという行為はよく耳にすることである。これが聞き届けられたのではないかと思える話もよく聞く。科学的には何の根拠もないことと言ってしまえばそれまでであるが,このような目に見えない気遣いから,人間関係が少しずつ良い方向に変わってくるのではないかとわたしには思えるのである。

2013年1月

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