ミカンと教育(1)
愛媛を代表する果物と言えば,誰でもミカンをあげるに違いない。
その中でも,伊予柑は大きさ,色の良さ,味の点で他のすべてに勝っている。いや,勝っていたと言うほうが正しいのかも知れない。
皮をむくときに果汁が飛び散るという欠点があるにもかかわらず,伊予柑が30年間もミカンの横綱として君臨してきたのは,業界の不思議であると言われている。もっとも,その伊予柑も,他の新しい品種が出回ってきたことで,最近,ミカン農家からだんだん消えつつあるという話である。
昨年は「キヨミタンゴール」と「ポンカン」を掛け合わせた「しらぬい(デコポン)」に人気が集中した。この「デコポン」は形が悪いということで,生産者から見向きもされなかった品種であったというからおもしろい。しかし,消費者は形よりも味のほうを選んだのである。
今年は,「はるみ」,「はるか」,「せとか」,「あまくさ」などの新品種が次々と市場に出たため,消費者はどれを選ぶとよいのか迷ってしまうほどである。
いずれの品種も改良されたり,新たな交配によって生まれた品種である。味ももとの品種よりも良く,まさしく改良品種にふさわしいものばかりである。
ただ,いずれの品種が消費者の間に定着するかは,まだしばらくの間分からない。
つづく
愛媛を代表する果物と言えば,誰でもミカンをあげるに違いない。
その中でも,伊予柑は大きさ,色の良さ,味の点で他のすべてに勝っている。いや,勝っていたと言うほうが正しいのかも知れない。
皮をむくときに果汁が飛び散るという欠点があるにもかかわらず,伊予柑が30年間もミカンの横綱として君臨してきたのは,業界の不思議であると言われている。もっとも,その伊予柑も,他の新しい品種が出回ってきたことで,最近,ミカン農家からだんだん消えつつあるという話である。
昨年は「キヨミタンゴール」と「ポンカン」を掛け合わせた「しらぬい(デコポン)」に人気が集中した。この「デコポン」は形が悪いということで,生産者から見向きもされなかった品種であったというからおもしろい。しかし,消費者は形よりも味のほうを選んだのである。
今年は,「はるみ」,「はるか」,「せとか」,「あまくさ」などの新品種が次々と市場に出たため,消費者はどれを選ぶとよいのか迷ってしまうほどである。
いずれの品種も改良されたり,新たな交配によって生まれた品種である。味ももとの品種よりも良く,まさしく改良品種にふさわしいものばかりである。
ただ,いずれの品種が消費者の間に定着するかは,まだしばらくの間分からない。
つづく