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チュータのひとりごと

2005年7月アーカイブ

チュータのひとりごと(169)

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中1宿泊研修(3)

三日目の朝,「朝のつどい」の後,退所準備に入り,退所点検を受けて,退所式を行った。

退所式の挨拶で,わたしは研修期間中に感心する出来事があったことを生徒たちに話した。

その出来事について紹介してみよう。

二日目の昼食時に生徒たちの列の中に入り,バイキング形式の料理からいろいろ選び,最後にカレーを食べてみようと思って,カレーのコーナーに行き,自分のトレイに乗せた。

生徒が食事をしているテーブルに空いている席を見つけて,そこに腰を下ろした。

横に座っている寮生と話を交わしながら,さあ食べようとトレイに目を向けると,カレー用のスプーンがない。

「しまった。スプーンを取り忘れた。」という言葉が何気なく口から出てしまった。

その時,わたしと会話をしていた寮生の一人が,「先生,ぼく,取ってきます。」と言って素早く立ち上がり,スプーンを置いている場所に取りに行き,わたしのところまで持ってきてくれた。その行動は素早く,いかにも自然な振る舞いであったことに驚かされた。

このような態度は,おそらく彼の家庭で育まれたものだろうと思って,「お父さんやお母さんのおかげで,君のような思いやりのある子供が育ったんだろうね。」と言うと,彼は満面に笑みを浮かべていた。

退所式が終わってから,4台のバスに分乗して,予定通り午前11時に学校へ到着した。

この研修期間中,学年主任を始め,担任,副担任,また学年部に所属する教員が,自分の部屋で休む間もなく動き回っていたことが印象に残っていることを,最後に付しておきたい。

おわり

 お知らせ
 1学期の「チュータのひとりごと」は今回で終了です。2学期は9月4日(日)からスタートします。

チュータのひとりごと(168)

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中1宿泊研修(2)

各チェックポイントにいる教員に中止の連絡をし,生徒を各ポイントで待機させるように依頼した。そして,「青年の家」のバスとマイクロバスで生徒を迎えることにした。

学年主任の指示で仕事を手分けし,全教員が適確に動いた。

生徒たちはずぶねれになってはいたが,全員無事に戻ってくることができた。担任から着替えなどの指示があり,「夕べのつどい」まで自由時間となった。

「青年の家」の担当者が,このような悪天候に急変することは珍しいと述べていたが,この出来事の教訓が来年以降の研修に生かされるようにしたい。

この雨のため,「夕べのつどい」を戸外ではなく,屋内で行い,その日,「青年の家」を訪れていた全団体が一同に会した。

夕食もバイキング方式であった。夕食後,体育館で座禅を行った。住職から座禅の説明を聞いた後,全員で座禅に入った。警索の音が体育館に響いていた。座禅の後,就寝準備に入り,10時30分に消灯した。

二日目の起床は6時30分,前日の雨もすっかり上がり,「つどいの広場」で「朝のつどい」を行った。

この「つどい」では,参加者による国旗および所旗の掲揚,朝の挨拶などが行われた。

この日の午前研修は,生徒たちが最も楽しみにしていた「カヌー漕艇」であった。

三つの班に分かれ,時間差をつけてバスで肱川に向かった。

幸運なことに,無風状態であったため,生徒たちは,風や川の流れにほとんど邪魔されることなく,漕艇を楽しむことができた。

午後の研修は「選択研修」で,研修項目は「エアロビ・マウンテンバイク・クライミングウォール・華道・ディスクゴルフ」であった。生徒たちは,それぞれの研修を十分に楽しんでいた。

夕食後,7時30分から2階のホールで,「キャンドルサービス」を行った。キャンドルの火を囲んで,厳粛にこの儀式が執り行われた。

第2部の「スタンツ(stunts)」ではクイズゲームをして会場が大いに盛り上がった。

 つづく

中1宿泊研修(1)

中1の宿泊研修を5月29日(日)から2泊3日の日程で実施した。

場所は「国立大洲青年の家」で,松山から高速を利用して1時間30分の南予地方にある自然の豊かな土地である。

毎年,中1生が集団宿泊研修を行うために,この地へ出かける。

研修内容がすべて順調にいくかどうかは,天気の状況にかかっている。この時期のことであるから,3日間連続で雨になったというようなことは一度もない。

予定通り,午前8時50分に学校を出発して「青年の家」に向かった。

到着後,入所式とオリエンテーションを行い,その後,11時から午後の屋外研修,「ウォークラリー」の説明が行われた。

この後,「青年の家」での最初の食事(昼食)をとることになった。

食事はバイキング形式で,野菜や果物,肉料理など,かなりのメニューの中から,生徒たちが選ぶことができるようになっていた。また,うどんやそば,カレーライスなども昼食のメニューの中にあり,食べ過ぎたことを,わたしに報告してくる生徒が何人もいた。

ちなみに,寮生に寮の食事と比べてどうかと質問すると,寮のほうが良いと答える生徒もいたし,「青年の家」の食事のほうが良いと答える生徒もいた。

「青年の家」の食事が良いと答えた生徒は,自分が気に入ったものを食べることができることを第1の理由にあげていたようである。

生徒が指摘したこの理由は,食事がおいしいか,味気ないかを自分の心の中で感じ取るとき,その判断基準となる大きな要素の一つではないかと思う。

本校の寮ではこのようなバイキング形式は難しいのかもしれないが,工夫してみる必要があると感じた。

午後1時から「ウォークラリー」が始まり,グループごとに次々と「青年の家」を出発していった。

全グループが出発し終えて,ほっとしていたところ,南の方向にある山並みの上にかすかな黒雲が現れ,小さな雷の音が聞こえた。

山の天気が変わりやすいことは,知っていたつもりであるが,思ったよりもかなり早く,黒雲が「青年の家」の方向に覆いかぶさってきた。

そのうち,雷鳴とともに風雨がひどくなり,戸外で生徒を待っていることができないほど激しくなった。

「青年の家」の担当者と教員団が相談した結果,この後,生徒を歩かせることは危険であると判断し,中止を決定した。

つづく

2013年1月

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