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チュータのひとりごと

2008年1月アーカイブ

校長室(1)

8月に校長に就任してから,3か月が経過した。

 校長の役目の一つに,生徒,ご父母,同窓生,教職員への講話がある。始業式,文化祭,体育大会, 高校部全体集会,中学部全体集会,同窓会,全国各地で実施される入試説明会など,次から次へと話をする機会が与えられ, 他の仕事の合間に原稿を書き,講話に備えてはいるものの,余裕を持って取り組むことができているとは言えない。

 仕事は,基本的には,ある程度楽しみながら,追いかけるようにしてこなしていかないと, 過度のストレスとなることが多い。「チュータ日誌」を担当しているときは,オーバーな表現だと思われるかも知れないが, 毎日楽しみにして見てくださるご父母や同窓生の顔が,本当にディスプレイの奥に映って見えたこともあり,やる気が増幅し, 「チュータ日誌」のタイトルや「チュータのひとりごと」のタイトルが次々と頭に浮かんできたことを覚えている。

 校長職もそのように順調にいけば,素晴らしいだろうなという思いはあるが, 実際はそんなに簡単なことではない。その中で,現在,中1生の英語2を週に8時限担当していて, この授業に対する工夫と授業中の生徒の反応が校長の仕事に対する気持ちを高めてくれているのではないかと思い始めた。

 校長職と授業を同時に担当するのは大変ではないかという声もあったが,わたしは,授業を担当するほうが, 自分のやる気が増大すると考えた。さらに,校長に就任する直前,何人もの中1生から,「英語2の授業はどうなるのですか。 ぜひ授業を続けてください。」と言われ,わたしはすっかり気をよくして,授業を継続することに決めた。今, 本当に続けていてよかったと実感している。授業が終わった後の疲れは感じるものの,爽やかな疲労感である。この爽やかな気分が, 仕事の意欲をいっそう増大させてくれていることに気付いたのはごく最近のことである。

 生徒が授業中に見せる楽しそうで,いきいきとした表情がわたしにとっては最高のプレゼントであり, この生徒の表情に出会えることが,教師の最高の宝であると言えるのではないかと思っている。この考えは,38年前,「全人教育」 のふるさと,玉川の丘で,玉川学園中学部の英語教師と青雲塾(中学の寮)舎監として,教師の道を歩み始めた時と変わってはいない。

 つづく
2007年忘年会

 

毎年恒例の教職員の忘年会が市内のホテルで行われた。理事長挨拶に続いて,校長挨拶で次のような話をした。

 

まだ授業や父母面談などを残していますが,2007年を無事に終えることができますことは, 皆さん一人ひとりのおかげであると心から感謝いたしております。

 わたしは,学校説明会や入試説明会で,アインシュタインが述べた「人間は他人のために存在する。」 という言葉を次の形でよく引用します。

 

本校には,「人間は他人のために存在する。」その言葉どおりに,その言葉そのままに生きる 「よき社会のリーダー」を育成する夢があります。

 

もちろん,アインシュタインが述べた言葉は英語でありますが,日本語独特の表現に, これと同じような言葉があるのではないかと考えていましたところ,次のような言葉を思い出しました。

それは「働くということはハタの人を楽にさせること。」という言葉であります。 単なる語呂合わせだと言われる方もいらっしゃると思いますが,わたしは,実に分かりやすく,うまい表現だと思っています。

 

わたしは,今,自分が働くことによって,本当にハタの人を楽にさせているのだろうかと考えることがあります。 いや,実は逆で,自分は,ハタの人から楽をさせてもらっているのではないかという思いに至り,冒頭の感謝の言葉となった次第です。

 

 また,思い出したもう一つの言葉は,「高く仕入れて,安く売る。」という言葉であります。 ずいぶん無茶な言葉に聞こえるかも知れませんが,わたしは,これも実に素晴らしい言葉だと思っています。高く仕入れて取引先を喜ばせ, 安く売って顧客に喜ばれる。両者を喜ばせる徳でもって,自分が喜ばせてもらうという考えです。 理念の中にこの考えを取り入れている企業は栄えていくと,いろいろな実例により,わたしは確信しています。

「人間は他人のために存在する。」「働くということはハタの人を楽にさせること。」「高く仕入れて安く売る。 」 ,この三つの言葉に共通する精神は,利他の精神であります。

 

教育の世界にも,この利他の精神は必要であると思います。それでは, この利他の精神がわたしたち愛光の教育理念ともいうべき「われらの信条」ではどのように表現されているのでしょうか。それは, 最後の部分,「愛と光の使徒たらんこと」という言葉で明確に示されているとわたしは考えています。

 

最後に,われわれの日常の教育の世界で,利他の精神をどのように生かしていくか, 教職員のそれぞれが考えなければならない課題であることを忘れないでほしいと述べて,挨拶といたします。
 新年おめでとうございます。引き続き,「チュータのひとりごと」を毎週日曜日に更新させていただく予定です。 本年もよろしくお願いいたします。

今回は,生徒に放送で行った「年頭の挨拶」を紹介いたします。

年頭挨拶(平成20年1月8日)

 あけましておめでとうございます。新しい年,2008年を迎えました。新しい年が, 平和で希望あるものとなることを祈るとともに,元気で新しい年に向かってチャレンジしてほしいと願っています。

 今年の暦の干支(えと)は戊子 (つちのえ・ね)で,動物は鼠があてられます。

 

(この後,漢字「戊」と「子」について説明しましたが,ここでは省略いたします。)

 

さて,干支からその年を見つめるのも,確かに一つのものの見方かも知れませんが,わたしは,勢いのある年にするかしないか, つまり良い年にするかしないかは,社会の一員であるわたしたち一人ひとりが, どのような態度で日常の生活をおくるかにかかっていると考えています。つまり願いどおりに世の中がなるのではなく, われわれの日ごろの心遣いや行動によって,世の中がよくもなり,悪くもなるのではないかと考えるのです。

 例えば,暦ではこの日は事を起こすのに,よくない日だとか, 何かを行うのに最適の日であるとかなどという言葉をよく耳にしますが,本当にそうかと問われると, 誰も明快な返答をする人はいないと思います。人生に初めから悪い年や悪い日などはないというのがわたしの考えです。つまり, その人の人生の歩み方,日ごろの心遣いによって,悪い年や悪い日になったりすることがあるものだと思うのです。

また,都合が悪いと思ったことも,後には,あれでよかったと思うことがよくあります。

 とすると,人生では都合の悪いことが必ずしも悪い結果になるとは限らないと考えたほうが適当なのかもしれません。

 自分の身に降りかかってくる出来事は,次に何をしたら良いかということを考えるきっかけを与えられたと思って, 常に前向きな人生を送ろうという気持ちを持つと,次第に道が開けてくるものです。日々, それぞれの考え方を正す姿勢を忘れないでほしいと思います。

 

最後に50期高Ⅲ生の皆さんに申し上げます。いよいよ,センター試験が目前に迫ってきました。日々, 懸命に努力していることと確信しておりますが,これからの一日一日は非常に重要です。自分を励まし,最後の最後まで, 緊張感を途切れさすことなく,学習を続けてください。必ず良い結果に繋がると信じています。心から健闘を祈ってやみません。 それでは全生徒の皆さん,今年も共に頑張っていきましょう。これで年頭の挨拶を終わります。

2013年1月

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