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チュータのひとりごと

チュータのひとりごと 第203回 2007年忘年会

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2007年忘年会

 

毎年恒例の教職員の忘年会が市内のホテルで行われた。理事長挨拶に続いて,校長挨拶で次のような話をした。

 

まだ授業や父母面談などを残していますが,2007年を無事に終えることができますことは, 皆さん一人ひとりのおかげであると心から感謝いたしております。

 わたしは,学校説明会や入試説明会で,アインシュタインが述べた「人間は他人のために存在する。」 という言葉を次の形でよく引用します。

 

本校には,「人間は他人のために存在する。」その言葉どおりに,その言葉そのままに生きる 「よき社会のリーダー」を育成する夢があります。

 

もちろん,アインシュタインが述べた言葉は英語でありますが,日本語独特の表現に, これと同じような言葉があるのではないかと考えていましたところ,次のような言葉を思い出しました。

それは「働くということはハタの人を楽にさせること。」という言葉であります。 単なる語呂合わせだと言われる方もいらっしゃると思いますが,わたしは,実に分かりやすく,うまい表現だと思っています。

 

わたしは,今,自分が働くことによって,本当にハタの人を楽にさせているのだろうかと考えることがあります。 いや,実は逆で,自分は,ハタの人から楽をさせてもらっているのではないかという思いに至り,冒頭の感謝の言葉となった次第です。

 

 また,思い出したもう一つの言葉は,「高く仕入れて,安く売る。」という言葉であります。 ずいぶん無茶な言葉に聞こえるかも知れませんが,わたしは,これも実に素晴らしい言葉だと思っています。高く仕入れて取引先を喜ばせ, 安く売って顧客に喜ばれる。両者を喜ばせる徳でもって,自分が喜ばせてもらうという考えです。 理念の中にこの考えを取り入れている企業は栄えていくと,いろいろな実例により,わたしは確信しています。

「人間は他人のために存在する。」「働くということはハタの人を楽にさせること。」「高く仕入れて安く売る。 」 ,この三つの言葉に共通する精神は,利他の精神であります。

 

教育の世界にも,この利他の精神は必要であると思います。それでは, この利他の精神がわたしたち愛光の教育理念ともいうべき「われらの信条」ではどのように表現されているのでしょうか。それは, 最後の部分,「愛と光の使徒たらんこと」という言葉で明確に示されているとわたしは考えています。

 

最後に,われわれの日常の教育の世界で,利他の精神をどのように生かしていくか, 教職員のそれぞれが考えなければならない課題であることを忘れないでほしいと述べて,挨拶といたします。

2013年1月

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