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チュータのひとりごと

2008年2月アーカイブ

中学マラソン大会

昨日の土曜日に中学マラソン大会を実施しました。開会と閉会の挨拶を掲載します。

 

開会の挨拶

わたしは小・中学生のころ,別に1番にこだわったわけではないのですが,短距離の徒歩競争では,常に, 回れ右して1番でした。つまり,いつもビリだったということですから,走ることに苦手意識が出て,体育大会のたびに, なぜ自分がこんなに走るのが遅いのか悩んだ記憶があります。

ただ,最初に赴任した学校で,中学男子寮(80名)の舎監も担当していたこともあって, その中学寮生を鍛えてやりたいという思いから,毎日放課後,生徒と一緒になってかけ声をかけながら,校内をランニングしました。 学校の敷地は愛光の敷地の6倍で60万平方メートルあり,しかも,丘あり谷ありのマラソンをするには絶好の場所でした。 そして, 本校と同じように3学期には,マラソン大会を行っていました。そのマラソン大会で,不思議なことが起こったのです。 それは上位に入った生徒のほとんどが寮生だったことです。わたしも生徒と一緒に走りましたが,中学全体で 8番の成績でした。 このとき,なるほど,短距離は個人の素質が大きく影響するが,マラソンなら,鍛錬でもって, ある程度までは成果をおさめることができると感じたのです。

皆さんはこの日のために,体育の授業や,放課後にそれぞれが練習を積み重ねてきたことと思います。今日は, その成果を十分に発揮してくれることを期待しています。

マラソン大会の目的の一つ,「最後まで走りとおすこと」に意味があるのです。頑張ってください。

 

 

閉会の挨拶(各学年別に行ったものです。 )

皆さん, よく頑張りました。最後まで良く走りきってくれました。

さて,開会の挨拶で申し上げたとおり,マラソンは,毎日続けていると, ある程度までは成績を上げることができるのです。実は君たちの勉学も,このマラソンに似ているとわたしは考えています。 「続いてこそ道」とか「継続とは力なり」と言います。こつこつ積み重ねていくことが大変であることは分かっているつもりですが, 事を成し遂げようとすると,これしか方法はないのです。

皆さんの身体のことを考えてもよく分かると思います。毎日,身長がどれだけ伸びているか, 意識している人は先ずいないでしょう。ところが,毎日適度な睡眠と食事を続けることによって,いつのまにか,背丈が伸びているのです。

続けることの大切さを意識して, 今後の学生生活を続けてほしいということをお願いして終わりの挨拶といたします。

チュータのひとりごと 第206回

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勇んで仕事と向かい合えるとき

(この原稿は以前に同窓会の依頼を受けて作成したものを一部書き換えたものです。)

 

わたしは, 人は生活を共有する周りの人たちの喜びを,自らの喜びにする傾向があると感じている。

毎年5月末に中1の集団宿泊研修を, 「国立大洲青少年交流の家」で実施することにしている。いつの年だったか,この研修のプログラムの中の「カヌー研修」において, ある生徒の時計が河原で紛失するという出来事があった。

この時, 引率教員と生徒の友人も一緒になって探したが,見つからなかった。帰りの時間がやってきたため,探すのをやめてバスに乗り, 宿舎に帰ったが,わたしは生徒が時計をなくしたことを聞いていたので,宿舎にもどってからも気になっていた。

後で分かったのだが, 車で出かけていた教員が,この話を聞いて,河原に向かい,1時間以上かけてあたりが暗くなるまで探してくれていた。しかし, それでも見つからなかったのである。

結局, 見つけることができないまま,松山へ帰ることになった。この研修は日曜日を途中にはさんでいたため,研修の翌日が代休であった。 この代休の日に別の二人の教員が,それぞれの思いから,大洲へと出かけていた。大洲まで高速道路を利用すれば, 1時間半くらいで到着するのだが,紛失した時計を何とか探してやりたいという思いを持って出かけてくれたのである。わたしは, この3人の教員がなぜ,そこまでして時計を探したかということを考えてみた。それは, おそらく時計が見つかった時の生徒の喜ぶ姿を思い浮かべたからであろう。

この気持ちが天に通じたのだと思うが, 時計は他のグループの人が,河原で見つけてくださり,「青少年の家」に届けてくれていた。

人は他人の喜ぶ姿が先に見えたとき, 勇んで仕事に立ち向かっているようにわたしには思える。

わたしが,5年半, 「チュータ日誌」を続けることができたのも,ご父母や同窓生の皆様の喜ぶ顔がディスプレイの奥に思い浮かんだからであろう。 人が人の喜ぶ姿を見て共に喜ぶ,これこそ,最高の喜びであろうと思う。わたしはこの喜びを5年半味わうことができたことを, 教師生活における最高の思い出だと,とても幸せに感じている。

「人の喜ぶ姿を先に見る」, これが仕事に勇んで立ち向かう秘訣の一つではないかと思っている。
 校長室(2)

 わたしの授業では,毎回,小テストを実施するが,この小テストは前時の授業内容から3問, 「NHK基礎英語1」の暗唱文から2問を出題することにしている。「NHK基礎英語1」では, 中1生にとってやや難しい英単語や英語表現が使われているため,小テストには,既習の単語や表現の出題を心がけている。1問2点, 合計10点満点で,7点以下の生徒には毎回ペナルティーを課す。もちろん, 生徒たちが予習や復習を真面目に続ける習慣を中1の間につけたいという思いがあってのことである。

 中1生はまだ不注意なミスをすることもあって,8点以上をとれない生徒が毎回出てしまう。8点以上をとれなかった生徒たちは, 出題されたすべての英文をノートに書き,午前中に授業のあった者は昼休みに, 午後に授業のあった者は放課後に校長室にやってきて,ノートのチェックを受ける。チェックをしていて, 生徒の中には校長室に来ることを楽しみにしている者のいることに気が付いた。

 彼らが入室したとたん,最初に発する言葉が,「校長室は広い!」という驚きの言葉で, ノートのチェックを終えても,しばらくは退室しようとしない。隅から隅まで校長室を観察したり, 中には椅子に座らせてほしいと言う生徒までいる。

 次からペナルティーにかからないよう努力しなさいと告げると,「分かりました。ありがとうございました。」 と元気のよい声で返答をして,さわやかに(?)退室する。

 ペナルティーで校長室に出入りするのを楽しみにされては困るが,校長室で生徒に話しかける言葉が, 生徒のやる気につながってくれればと願ってやまない。教師の言葉で生徒がやる気になることもあれば,やる気を失うこともある。 特にクラス担任として生徒と接していないわたしには,生徒にかける言葉に最大の注意を払わなければならないことを, 常に自分に言い聞かせている。

 学校長が授業を担当することは珍しいと聞くが, わたしは来年度以降もできる限り英語の授業を続けたいと考えている。 愛光では生徒が学校長の英語の授業を受けることを楽しみにしてもらえるよう,授業に様々な工夫を加えたい。

 最後に,しばらく中断していた「チュータのひとりごと」を再開したことを報告しておく。 教頭に就任してから今年の8月まで中断していた「ひとりごと」を,毎週日曜日に更新させてもらうことにした。校長として, 生徒やご父母,また同窓生に話したこと,また,校長としての考え,体験などを中心に毎週1回の更新を予定している。 この更新がまた新たなる活力になることを願って。

おわり

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