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チュータのひとりごと

チュータのひとりごと 第205回 校長室2

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 校長室(2)

 わたしの授業では,毎回,小テストを実施するが,この小テストは前時の授業内容から3問, 「NHK基礎英語1」の暗唱文から2問を出題することにしている。「NHK基礎英語1」では, 中1生にとってやや難しい英単語や英語表現が使われているため,小テストには,既習の単語や表現の出題を心がけている。1問2点, 合計10点満点で,7点以下の生徒には毎回ペナルティーを課す。もちろん, 生徒たちが予習や復習を真面目に続ける習慣を中1の間につけたいという思いがあってのことである。

 中1生はまだ不注意なミスをすることもあって,8点以上をとれない生徒が毎回出てしまう。8点以上をとれなかった生徒たちは, 出題されたすべての英文をノートに書き,午前中に授業のあった者は昼休みに, 午後に授業のあった者は放課後に校長室にやってきて,ノートのチェックを受ける。チェックをしていて, 生徒の中には校長室に来ることを楽しみにしている者のいることに気が付いた。

 彼らが入室したとたん,最初に発する言葉が,「校長室は広い!」という驚きの言葉で, ノートのチェックを終えても,しばらくは退室しようとしない。隅から隅まで校長室を観察したり, 中には椅子に座らせてほしいと言う生徒までいる。

 次からペナルティーにかからないよう努力しなさいと告げると,「分かりました。ありがとうございました。」 と元気のよい声で返答をして,さわやかに(?)退室する。

 ペナルティーで校長室に出入りするのを楽しみにされては困るが,校長室で生徒に話しかける言葉が, 生徒のやる気につながってくれればと願ってやまない。教師の言葉で生徒がやる気になることもあれば,やる気を失うこともある。 特にクラス担任として生徒と接していないわたしには,生徒にかける言葉に最大の注意を払わなければならないことを, 常に自分に言い聞かせている。

 学校長が授業を担当することは珍しいと聞くが, わたしは来年度以降もできる限り英語の授業を続けたいと考えている。 愛光では生徒が学校長の英語の授業を受けることを楽しみにしてもらえるよう,授業に様々な工夫を加えたい。

 最後に,しばらく中断していた「チュータのひとりごと」を再開したことを報告しておく。 教頭に就任してから今年の8月まで中断していた「ひとりごと」を,毎週日曜日に更新させてもらうことにした。校長として, 生徒やご父母,また同窓生に話したこと,また,校長としての考え,体験などを中心に毎週1回の更新を予定している。 この更新がまた新たなる活力になることを願って。

おわり

2013年1月

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